天然ガス自動車のバッテリー

 先の「3年目の春」で書きました6ヶ月点検の際、実は「お土産」を貰ってしまいました。
 少しまえから、エンジンの始動にほんの僅か時間が掛かったり、ヘッドライトのON/OFFでエンジンの回転が少し変化する等の予兆を感じてはいましたが、

「バッテリーがもうダメの様ですね。交換された方がいいですよ」

サービス向上で貰った「バッテリーテストレポート」。健全性が40%にまで下がっていたとは‥

 

約2年半前、思わぬトラブルに遭った際に交換した3年保証品ではありますが、直後に完全放電させてしまった事もあり、、そろそろかとは思ってきましたが、今やこんなデータで証明されるんですね。

何を躊躇していたかと言いますと、実はこの稼業を営んで9年の間、旧車も含めて3回ほどバッテリーを交換しているのですが、その全てにクルマの「オルタネーター(発電機)」のトラブルが絡んでいるからです。

なので今回は結論から先に書きます。
「天然ガス自動車のバッテリーは、標準のままか+α上程度で十分。保証期間に沿って2年又は3年で交換する方が重要」




■バッテリーを交換した1回目は軽貨物運送を初めて約2年半を経た頃。懇意にしてもらっていたスタンドのスタッフの勧めで。ちょっと高くて高性能なバッテリーを奮発しました。そしたら何とその翌日にオルタネータがダウン! 仕事先が紹介してくれた整備工場で「リビルト品」(再生部品の事)を調達して貰えましたので、3万円程度の出費で済みましたが、その間は請負い元からガソリン車を借用。「ガソリンで1日走ってると、こんなに燃料代がかかるんだぁ」と思った次第。

■2回目はそれから更に2年と経たない内に、その交換したオルタネータがまたダウン。2回めとあってはいくら高性能でももうダメだろうという事で、今度はバッテリーも汎用のものに交換。(買い替えを検討し始めた頃でもあったので)

■そして3回目。バイフューエルのシステムにエラーが起こり始め、レーダーに表示させた電圧も12Vを切る有様、なにかおかしい?と思って目の前にあったカーショップに駆け込んで現在のものに交換。しかしこともあろう事にオルタネータが充電されていないのが分かった時にはあとの祭り。夜の団地内で立ち往生。納車後僅か3ヶ月目だった為、クレーム処理で無料に。

こうして羅列して見ると、3回目はやむを得ないですが、特に1回目では「高性能のバッテリーに交換した事」が故障の原因の様に思われます。

自動車のオルタネーターには、回転によって発生した電力(交流)を自動車で利用できる直流に変換する為の「ダイオード」と言う半導体が使用されています。今はより進化して「レクティファイア」と呼ばれている様ですが、何れもこれは熱に弱く、オルタネータの故障といえば真っ先にこの辺りが考えられると思います。

1970年代の自動車のエンジン。右下に付いているのがオルタネータですが、よく見るとオルタネータそのものにもファンが取り付けられており、いかに温度上昇を抑えようとしていたかが伺えます。
 写真はトヨタ2T-G (wikipediaより引用)

短距離での始動/停止が極端に多い小口配送、しかもシステムそのものの動作にガソリン車より多くの電力を消費するバイフュイーエル車では、つい「より良いバッテリーを」と考えてしまいますが、必要以上の性能の物を使用すると、連続したスタータの使用には良いかも知れませんが、オルタネータへの負担は確実に増えます。

以前にも書きました通り、天然ガス自動車のエンジンは運転時にガソリンエンジンよりもずっと高温にさらされています。水温計を見ても常に10℃近く上がっているのが分かります。(レーダーの画面にて)

なので、標準より高性能なバッテリーを搭載した事により、ただでさえ高温なエンジンルームで仕事をしていたオルタネータの仕事が更に増えて、負荷に耐えられずに‥という事は十分ありえると思います。我々軽貨物の業界では、オルタネータはよくもって15万km、で交換と言われており、よくよく考えれば、1回めの故障時には既に20万km近く、標準の28B~38B辺りよりもずっと高性能な60B19という容量の物を、まだ残暑の厳しい9月半ばに交換していました。

より遥かに高価なオルタネータの交換修理に至る可能性を抑える為にも(ハイゼット・カーゴの場合でも新品交換で7万円前後!)、そこそこ+αの物を、2年~長くても3年を目処に、定期的に交換する方が、長い目でみてより経済的かと思われます。

で‥オイル交換のタイミングだったので、結局行きつけのカーショップに行った際に交換する事にしましたが、これがまた新たな後悔を生む羽目に‥(苦笑)



 

元々タイヤはネットで買ってはめ替え専門の実店舗に持ち込み、というスタイルは作っていましたが、自動車用バッテリーのネットと実店舗の価格差も結構大きいんですよねぇ(笑)前後の休日にそこそこ予定があって荷物を確実に受け取って作業できる日が不明だった
事と、「今度はそんなに高くないやつ」と楽観視してただけにちょっとショックを受けました。

一部を除けば、自動車用のバッテリーはエンジンフードを開けるか助手席シートを起こせば手の届く所にあり、数種類のスパナを用意すれば誰にでも交換できる作業です。不安なら作業前に正常に付けられたバッテリーの状態(特に電極)を写真に収めて参考にするといいでしょう。あと、万一の為に「服は捨てても良いものを着る」
事。バッテリーを外す際は極力横に傾けたりしない事です。液漏れを起こした場合、その液は「希硫酸」なので、衣類に付着すると乾いた時にボロボロになってしまいます。指についたりした時の為に、軍手などを使用するのもオススメです。
又、使用済みのバッテリーも、検索すれば必ず近くに引き取り、中には買い取ってくれる業者があります。持ち込んでも、往復の燃料代位は出るのではないのでしょうか。

‥問題は、「書いてる本人が3年後にそれを覚えているか」だったりして(笑)

勿論、交換後は即始動、ライトをON/OFFしてもエンジン回転は全く変わらずで、すっかりストレスフリーに戻りました・





CNエボリューション

個人事業主として軽貨物事業を営んでいます。天然ガス自動車を業務に使用していく事の、良かった事、悪かった事、面白かった事、色々ご紹介して行きたいと思います。

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