天然ガス自動車の中古車を検討される際の注意

「実際の燃料代」のページをご覧になられて、幾ら距離を相当走っているとはいえ、
金額を数値で示されて「近くにスタンドがあったから、ゲタとして乗ってみようか」
とか、ちょっと心が動いた方もいらっしゃるのではないでしょうか?(笑)

中古車サイトをご覧になる際に、必ず気に留めて頂かなければならない事が一つあります。
天然ガス自動車の情報を発信する立場として「超必要」な事です。

実際に中古車サイトで検索して見ると、天然ガス自動車「CNG車」というのは
全国規模で見れば結構出回っています。(実際私もそうやって探しました(笑))

「天然ガス自動車」で中古車サイトで検索してみる(外部サイトへリンクします)

実際あらめて一覧で見てみると、年式の割に走行距離が比較的短いのが分かります。
同年式のガソリン車の場合だと、多いクルマでは10万kmを楽勝でいってるクルマも
少なくありません。私がサイトを見てみた時でも、15年落ちで走行距離が5万km
ちょっと、というクルマもありました。

実はこの15年というのが、天然ガス自動車に限らず、高圧のガスを貯めるタンク
(=以後「高圧容器」)を積んだクルマにとってはとても大事な事なのです。

「高圧ガス保安法」という法律があり、高圧容器を搭載した車両は車検とは別に
「容器検査」を有資格者により受ける必要があります(実質は車検の際)。
そして15年という充填可能期間(容器の使用期限)が決められている為、それ
を経た容器は再利用も禁止されてスクラップ化する事と決められています。
容器の交換はとても高価で、私の様な軽トラックでさえ、あのプリウスの電池を交換する
金額の倍くらいの費用がかかります。
中古車を販売する側は、多分そんな法律があるという事を知りません。
買った後で、「え!そんなに高くつくの?」という事態にならぬ様ご注意を。

この「高圧ガス保安法」は、天然ガス自動車に限らず、LPガスを使用する
タクシーや、水素を使った今話題の燃料電池車でも同じです。

画像引用:「環境ビジネス」より
黄色いのが水素を貯蔵する高圧容器(大小2本あります)
ただ、タクシーの場合は会社が多数の車両を抱え、自前の整備工場もありますから、
自社で交換という事も普通に行ってるだろう事は想像つきます。
逆にトヨタのミライやホンダのクラリティ等で扱う水素はCNGの数倍も高圧な為、15年後には間違い無く容器を交換する必要に迫られます。

…もっとも、これだけの高価格なクルマを買える方は、容器の交換に迫られる
前に次の車に買い換えられると思いますので問題にはならないと思いますが(笑)



CNエボリューション

個人事業主として軽貨物事業を営んでいます。天然ガス自動車を業務に使用していく事の、良かった事、悪かった事、面白かった事、色々ご紹介して行きたいと思います。

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