天然ガス自動車(CNG車)のオイル交換(1)
天然ガス自動車だからといって、特別な整備やメンテナンスは何も必要ありません。
ただ私の場合、仕事で距離を非常に多く走っていた(年間約40,000km!)ので、高額修理を避ける為にも、消耗品は常に早め早めの交換を心がけていた(する必要があった)のは確かです。
オイル交換の度に不思議に思っていたのは、交換前のオイルをドレンから抜く時、まるで新品の様に「向こうが透けて見える」事です。
天然ガス自動車のオイル交換では、見た目殆ど「新品」の状態でドレンからオイルが出てきます。
ガソリンや軽油等の液体の燃料には、「燃焼」してエネルギーを発生させるという事の他に2つの役割があります。
・エンジン(燃焼室)の「冷却」
装置から噴射され「混合気」として燃焼室に入ったガソリンは、そこの熱により一気に気化
されます。その時に燃焼室から熱を奪います。
・混合気として燃焼室に送られる際、吸気バルブの「潤滑」。
(※更に厳密に言うと、燃料噴射装置の位置によりその効果は若干異なる様ですが、ここ
では割愛させて頂きます)
この2つの効果が得られないガス車は、発生するエネルギーがガソリンより少ないにも関わらず、エンジ本体ンがより高温の状態にさらされる状態になります。ターボ車と同じ位に熱による負荷がかかっているのです。
勿論最初は私もそうとは知りません。走行コストの安さに喜んでいただけです(笑)
又、同じ「ガス車用オイル」でも、LPガス車用がそのまま天然ガス車に使えるとは限らない様です。
そここで「激安」のガス用オイルはやめ、直ちにカーショップで「ちょっと良い目」のオイルに(笑)。たちどころにエンジンは元気を取り戻し、私もほっとしました。
以後、距離を重ねると共にオイル交換のサイクルも徐々に詰めていき、走行距離が20万kmを超えてからは、「100%化学合成」プラス、少しでも静かに走れる様にと
「スムーザー」なる添加剤まで。最初の頃に比べたらその価格差は何と4倍(笑)。普通ならば20万kmも走れば十分買い替えを考える頃ですが、丁度ガソリン価格が160円前後を付けていた頃でもあり、またクルマもまだまだ快調だったので、そのまま乗る事にしました。
又、オイルのグレードが高くなる程、メーカーが謳うだけの事はあって(笑)加速が滑らかに、そして音も少し静かに感じます。
1日の多くをローパワーなクルマ(笑)と共に過ごす私にとっては有り難い事なのです
ただ、遮音性能の低い低グレード車だけあって(汗)オイルの劣化が始まるとエンジン音が少しうるさく感じたり、例の「ベタ踏み」級の坂をフルスロットルで走っていく中で、シフトアップするタイミングがちょっと遅くなったりとかを感じたりする様になるので、晩年?は「4週間毎」という早いペースで交換していました。(それでも3,000km以上)
重ねると結構な出費にはなりましたが、こうした消耗品(帳簿上は「機械修繕費」(笑))をケチったのか、最初は普通の音を立てていた新米の同業他社が、次第にボロボロと調子の悪そうな音に変わっていくのを多く目の当たりにしていますので、大事な相棒であればこそ、やって損は無いと思います。
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