軽乗用車の配達解禁から半年~現場の感想は?

年末の繁忙期を目前に控えて、書きためていたモノを吐き出しています(笑)


2022円の10月に 上記の報道がされた際、一部のメディアでは「専業ドライバーはこれから仕事を無くすぞ」などと書かれたりもしました。
 あれから半年。実際の現場はどうなんだろう?という事で書きたいと思います。

繁忙期を前にスタッドレスのエアを補充に。保存方法に気をつけた&そもそも積雪が少ない(笑)事もあって、溝もゴムの状態も良好です。ただもう5シーズン目になるので、次年度は買い替えを予定しています。

 春までの市の中心部を配送していた頃にはそんなには増えてないかな?とは思ってますたが、少し外れた郊外である現在のエリアになると、少しずつですが見乗用タイプのクルマで黒ナンバー(営業ナンバー)を付けたそれを見る機会は随分と増えた気はします。

 まず、軽乗用車に出来る仕事となると、かなり限られます。
積載量に制限がある事は、余り問題にはなってない様です。

 それと、「軽」とはいえ、貨物運送事業は結構維持費が掛かります。
 大きな順に「事業者用自動車保険」「点検・修理代」「燃料代」でしょう。

 「事業用自動車保険」になると、乗用車のそれに比べて金額が一気に跳ね上がります。しかも月額払い。車両保険に入らなくても、どうしても月額10,000円以上は必要です。しかも取り扱う保険会社がまだ少なく、私が入っている所と併せて2社しか知りません。
 又、交通事故を起こしたり反則キップを切られる確率がかなり高くなります。
 統計では、交通事故の件数や死傷者数は年々減り続けているものの、こと「軽貨物」に関しては逆に増え続けているとの事。時間に追われ、時には地図(アプリ画面であれ)を横目に・・慣れてないと前方への注意が散漫になるのは目に見えてます。中でも特に「免許取得3年未満」の層が増えているんだとか。(慣れててもヒヤリが度々あります)
 
 モノを運ぶ仕事ですから慣れない地域を走らせるのは当然です。大きな交差点で直進のみ「青」なのに左折させてしまい、サイレン鳴らしたクルマに追っかけられる・・・今の私の日常の光景です(笑)


 「乗用車」として乗ってた時には何ともなかったものが、「シビア・コンディション」になり使用頻度がぐんと上がった事によって壊れる様になった、なんてことが十分ありえます。
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 現在仕様しているバイフューエル車でも、リアハッチと車体を繋ぐ「ワイヤーハーネス」(ブレーキやリアワイパの駆動用)がよく切れて修理に出します。運転席のシートベルトが戻らなくなって交換しました。何れも1日に100回は超える様な操作の頻度に依るものです。。点火プラグも推奨とされる「2万km毎」を守るとほぼ1年半毎に交換していますし、オイルは約2ヶ月で交換しています。(今回は「天然ガス車ゆえ」の作業は省いています)
 
 快適装備で重くなった車両で配送の仕事を行えば、燃費も下がる事はどなたにでも想像がつくと思います。概ねカタログ燃費の約半分と考えていいでしょう。
スポットの仕事である程、次の仕事が来るまでの「待機時間」も見逃せません。すぐに仕事があれば別ですが、無いと、特に夏場はエアコンを回してないと体が持ちませんから、燃料代はグンと跳ね上がります。車両費は規制緩和で良しとしても、燃料代、保険料、クルマの整備費用を考えたら、おいそれと気軽には出来ない事は容易にお察しいただけると思います。

最近はスマホの地図アプリの充実で、馴染みの無い地域に行っても不安なく配達できる用になりました。しかしこれも要注意。専用のカーナビと違って車内での連続使用を想定していないスマホは熱に弱いです。実際に最近も、炎天下の連続使用でスマホがダウンしてしまい、配達をストップせざるを得なくなった者が身近にいました。真夏の配送車の車内は乗用車以上に暑くなり易く、時として50℃近くに達します。
 暑さと関係なく、アプリのサービスを提供している会社側のサーバーがダウンして使えなくなった事もこの1年で2回程あったそうです(笑)

 安くなるのは年に一度の「自動車税」だけと考えて間違いないでしょう。

 幸いといえば、令和5年度申告分より事業者向けの「青色申告」もスマホからできる様にはなりました。
 「事業者なんだから帳簿作成の為にパソコンは持つべきだ」と書くつもりでしたが・・(笑)。ただ、私個人は未だに勘定入力で「これは・・何?」と迷う事が年に数件かあり、税理士さんの指導の元に作成した過去の記帳を参考にできるので、このままPCで作成し続けるつもりです。
 そもそもが「スマホからできる」とは言っても、勘定科目の数字そのものが入力前に出来上がっている事が前提の筈ですし、「家事消費分」などの計算もしておかなければなりません。狭い画面では(節税のために)入力すべき項目も見落としがちですし、「慣れる」という行為が出来ません。
(そもそも「青色申告」は、所轄の税務署に申請をしたその翌年度から控除が適用)
 
それでも「興味がある」という方、ご開業される事は止めたりはしません。現に私が続いている(笑)
敢えて私が言うまでもなく、翌2024年にはいよいよ「働き方改革法案」の施行に伴って、元請けである運送会社から法案の適用外である軽貨物運送ドライバーにしわ寄せが行く事が十分に予想されます。(既に一部では、勤務超過を恐れた社員が受託者に「丸投げ」して先に帰っていく事態も)。
「売り上げたい金額」「休みたい日数」「**以上は無理」と、自分の年齢や体力、家族環境や経済環境等を加味した上で、「立ち位置」を予め明確にしておくべきでよう。時には「NO」と言える事も重要だと思います。
 何をするにも「覚悟」は必要という事でしょうね。


CNエボリューション

個人事業主として軽貨物事業を営んでいます。天然ガス自動車を業務に使用していく事の、良かった事、悪かった事、面白かった事、色々ご紹介して行きたいと思います。

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