天然ガス自動車(CNG車)を選んだ事にやっと満足

何はともあれ、始まった宅配業務。どんな仕事でもそうですが、最初は不慣れな故に満足出来ない数字に留まる事もしばしばですが、時が経って経験を重ねる内に、それは解決されて行きました。
元々が、繁忙期対策としての臨時の採用でしたが、信頼を得て年明け後もフルタイムでの
契約となりました。ただ個数的にも売上げ的に満足の行く内容ではなく、航続距離の短いのがネックの天然ガス車ですが、2日に一度の燃料補給で済んでいました。
「宅配」という、地域を低中速で走り回る仕事が、CNG車には向いていたのだと思います。

天然ガス自動車は、その経済性と引き換えに、エンジンの出力が下がります。
私のハイゼット・カーゴ(S200V)の場合、ノーマルのガソリン車であればその最高出力は39 kW(53 PS)/7000rpmといった具合なのが、CNGのそれは29kW (39 PS) / 6400 rpmと、約75%へのダウンです。加えて、ガソリンタンクを外してガスを収める「高圧容器」なるボンベを2本積んでいますが、これがまた重い。ノーマル車に比べて車体重量が100kg増えています。
それでも日中にそこそこ流れる市街地を走る位なら全く問題はありませんが、少し殺気立った(笑)朝の通勤ラッシュの時間帯ともなると話は別です。

まず信号が青に変わる僅か前に、ブレーキから足を離して「発進体制」に、前のクルマが動き出すと、それに、正に「体当たりする」感覚でアクセルを踏み込んで(勿論本当にぶつけた事は一度もありません(笑))、それでやっと流れに乗れるという感じです。少し位前のクルマ安全運転で遅いからって、車線変更して追い抜き…なんてパワー自体がこのクルマにはありません!ちょっとした河川にかかる大きな橋を渡る前の上り坂ですらアクセルはほぼ全開です。
自宅から仕事先への距離は片道で約20km。大きく分けて3つのルートがありましたが、

1-片側3車線の国道がメイン。流れが早すぎてついていけない。→遅刻しそうな時のみ利用
2-片側2車線の県道がメイン。カーナビが出した最短ルート。起伏が大きく、坂道で大きく
スピードダウンするので殆どパス。
3-市道メインで片側2車線が後半は1車線に。朝早く出れば渋滞も少ない。

ハイでは正解は?…もう言う迄も無いですよね?(笑)

これからも色々とこのテの苦労話を書くと思いますが、(つまりまだほんの一部ですよ(笑))天然ガス自動車、特に軽のCNG車を個人の用途で「普通」を装って乗るというのは、結構アタマを使う毎日になる事請け合いです。

↑こんな坂は正に「ベタ踏み」それでも30km/h出せるかどうか…

 

でもそんな修行僧の様な走りを終えた後に、「好燃費」というご褒美が待っています(笑)
天然ガス車には「燃費」という概念が無いと、ネットでの書き込みをよく見ます。気体だから単位は立法メートルなので、液体のガソリンや軽油と一緒に考えるのは?というのが根拠らしいですが、だからと言ってこうしてブログを立ち上げた以上は数字で示さないとマズいので(汗)私は「換算値」でそれを示して行きたいと思います。

こんな感じです。

補給したガスの金額÷前回補給してからの走行距離=1km走るのに要したコスト(円)
ガソリンの価格÷上記のkm辺りのコスト=ガソリンで走った場合に相当する燃料消費率

こうして出した換算値では、その日の天候や物量等、条件は毎日の様に変わりますが、お中元やお歳暮シーズン~いわゆる「繁忙期」を除けば、16~18km/Lという値を常に出していました。これはハイゼット・カーゴのカタログ燃費を完全

に上回っている数字で、前述した「宅配車の平均燃費」を6割もしくはそれ以上に上回っている事になります。

やっと「このクルマにして良かった」と思える様になりました。



CNエボリューション

個人事業主として軽貨物事業を営んでいます。天然ガス自動車を業務に使用していく事の、良かった事、悪かった事、面白かった事、色々ご紹介して行きたいと思います。

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